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毎日の習慣を見直してみよう 入浴の科学

毎日の習慣を見直してみよう 入浴の科学

一生で3万回!? 生活習慣としての入浴

進む入浴効果の研究

入浴は、薬がない時代から疲れや痛みなどの身体の不調を改善する方法として行われてきました。多くの人がその効用を実感してきたからこそ、今日まで変わらぬ習慣として根付いているのでしょう。その一方、入浴の効果を証明する科学的な根拠は曖昧なものでした。
しかし近年、入浴効果の研究が進み、その作用や、より効果的な入浴方法が明らかになりつつあります。こうした研究報告の中には、1年を通じて毎日入浴している人は、週に0~2回程度しか湯船に浸からない人に比べて3年後に要介護になるリスクが3割程度減少するというデータや、心臓病や脳卒中の発症リスクが下がるというデータもあります。

美容やストレス対策にも有用

入浴は、その温熱作用や浄化作用で代謝が上がり皮膚が清潔になることから、スキンケアや美容に有用であることが知られています。石鹸でのゴシゴシ洗いは肌を痛めることがあり、シャワーだけでは十分に汚れが落とせませんが、湯船につかれば毛穴が開き、汚れや余分な皮脂が自然と流れ出します。
また、入浴時は解放感や浮力の作用で緊張が解けやすく、さらに副交感神経が優位に働くのでリラックスでき、自律神経のバランスが整います。入浴時のホルモンの変化に関する調査では、ストレスを受けた時に分泌されるコルチゾールが減り、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが増えるという報告もあります。

手軽でシンプルな健康習慣

入浴には、適度な運動やマッサージ効果、免疫力アップ、疲労回復、肩こり改善など、さまざまな効果が期待できます。十分な効用を得るには、いくつかの注意点がありますが、意識すれば毎日すぐにでも実践できることばかりです。
コロナ禍の影響で外出や運動の機会が減った、リモートワークやコミュニケーションの減少でストレスがたまると感じる人も多い昨今。健康維持や増進のために健康器具を使ったトレーニングをしたり、ストレス発散のために旅行や趣味の時間をつくったりすることに比べ、入浴は湯船につかるだけでよく、手軽でシンプルな健康習慣です。一生に3万回行うとも言われる入浴を、より効果的に活用しましょう。

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